毎日新聞の調査によると、小さなころに絵本の読み聞かせを毎日のようにしてもらった子は、読書を好きになる割合が高いということです。また、文部科学省の調査でも、家庭教育の一貫として絵本の読み聞かせを日常的に、ていねいにすると、その子は将来、本を読むことに抵抗がなくなり、本を読むことが好きになるそうです。
「読んで!」とせがんで、ママやパパに絵本を読んでもらっていると、絵本に描かれている世界がイメージできるようになります。その後、自分で読むことができるようになると、だんだん絵本に慣れてきます。慣れてくると、早く読めるようになり、絵本を見ながら、その子なりのイメージをふくらませることができるようになります。そうすると子どもは、絵本を読むことがうれしくなり、自分から進んで絵本を読むようになるはずです。
ところで絵本といってもいろいろですが「白雪姫」「ジャックと豆の木」「北風と太陽」などだれでもが親しめる絵本に興味を示す子もいれば、こうした絵本にまったく興味を示さない子もいるはずです。
しかし、車や恐竜の本を読んでやると、絵本にのっている車や恐竜の名前を全部覚えてしまう子もいます。その場合には、同じ系列の図鑑などを引き続き読んであげ、読んでもらうことの楽しさを蓄えていけば、しだいに別のジャンルの絵本も楽しめるようになります。
絵本をたくさん買ってもいいのですが、児童書の図書のある図書館に親子ともども通って「親が見て面白そうな絵本」や「子どもが自分で興味をもって手に取った絵本」を借りてきてもいいと思います。絵本を自分で選べるようになると、子どもは自分の好きな絵本を見つけていきます。
絵本を読んでいるときには、絵の色や形についても子どもに話しかけてあげてください。きれいな色や色の組み合わせによる美的センスは、この時期にとても豊かになります。
本を読むことが好きになれば、国語の力もつきます。また、算数も、理科も、社会も、国語の力があれば理解しすいのである程度の成績はとれるはずです。
家庭教育での絵本の読み聞かせは、小学校のお受験に向けて文字を覚えさせるだけではなく、学力の土台となってくるはずです。