テレビゲームに夢中になっている子どもに「そんなにテレビゲームばかりやっているとお受験に受からないわよ」と叱りつけていませんか。テレビゲームを有害なものだと否定せずに、テレビゲームの何が問題になるのかを考えてみましょう。
「テレビゲームをやるとなにかが発達しないというわけではありません。一時期、ゲームばかりやっていると痴ほう状態のような脳活動になるといわれたこともありましたが、慣れてくるとテレビゲームをするときに、脳の一部を使うだけでやれるようになるため、形の上では痴ほう状態の人と似たような脳波になるのです」とある脳学者は話しています。
つまりテレビゲームそのものが問題なのではなく、ゲームにはまっていると家庭教育として必要だと思っている「本を読むことも」「親と会話することも」「友だちと外で遊ぶことも」だんだんしなくなってしまう。それが問題なのです。「親と会話をしたり」「外で友だちと遊んだり」「絵本を読んだり」したうえで、1日1時間くらいテレビゲームをやっているとしたら何の問題もないのです。
テレビゲームをやっている子どものなかで、とくに気をつけてほしいのは、人とのコミュニケーションが苦手な場合です。幼児期の間は、それほど長い間テレビゲームはしないと思いますが、子どもによっては時間を忘れてゲームをやってしまうこともあります。「1日1時間だけ」などと約束をさせ、テレビゲーム一辺倒にならないように、会話をする時間をもうけましょう。
テレビゲームをママやパパも子どもと一緒にやってみてもいいのかもしれません。ママが「ゲームもなるほどおもしわいわね」と思えたら、ゲームを1時間でやめる工夫を子どもといっしょに考えられるかもしれません。
また、子どもがテレビゲーム以外のことに興味をもてるように、外で遊ぶ機会をつくったり、家の中で粘土やブロック、かるたなどの遊びを用意しテレビゲーム以外の遊びも体験させましょう。
テレビゲームとの付き合い方を家庭教育で工夫することで、小学校のお受験の行動観察でも、お友だちと一緒に遊ぶ工夫ができるようになることでしょう。