子どもの成長の速さに日々驚かされることが多いと思いますが、子どもの自意識が出てくると「みんながやっているので、やった方がいいけど、できないのをみんなに見られるのはいやだな」という葛藤もおきてきます。
トランポリンでお友だちと遊んでいる様子をママは見ています。子どもは、しばらく練習しているのですが「あまりうまくできない」のです。ほかのお友だちを見ると、みんな上手に飛び跳ねています。なのに「自分はできない」。そうなると「できない子」と友だちから見られるのがいやで、トランポリンを途中からやらなくなってしまうことに。
何かはじめてのことに挑戦するときに「とことんガンバル子」「やればどうにかなるだろうと思う子」「やりたくない子」「失敗するのを見られるのがいやでやらない子」などいろいろいますが、親から見れば「うちの子、いままで無邪気にやっていたのにどうしちゃったのかしら」と心配がつのってしまいます。
自意識が出てくると子どもは「人にどう見られているのか」という感覚が育ってきて「できない自分」はいやだと思ってしまいますが、親が子どもの自意識を理解できずに「がんばりなさい。やればできるよ」と単純に励ましてしまっては、子どもの気持ちに寄り添うことはできません。子どもが「やらないで葛藤する」のは、子どもの性格もありますが、ほめられて育った子どもが「できなかったら恥ずかしい」と失敗を恐れてしり込みをしてしまうことがおおいのです。
親は「だれだって失敗しながらうまくなるのよ。ママもそうだった。○○ちゃんが乗れるブランコ、ママはこわくて、こわくて、乗れなかったのよ。だれでも最初からうまくはいかないものなのよ」と上手に励ましてあげましょう。せかさずに、あせらずに、子どもがその気になるまで、じっくりと待ってあげましょう。「やるのかやらないのか」を子ども自身に選ばせることも大事なことです。そして「やりたくない」と子どもが言ったとしても、がっかりせずに、子どもの決断を尊重してあげましょう。
家庭教育のなかで子どものプライドを尊重して励ましてやることは、小学校のお受験にも通じます。そのためにも、子どもの知性の発達や心の成長をしっかり見ていくことです。