幼稚園や小学校のお受験は、「親のお受験」だと言われています。お子さま本人は、お受験についての知識や情報を持ち合わせていないため「親がお受験をしよう」と決断したなら、早い段階からお受験塾に通うことをスタートさせてもいいと思います。
しかし、お受験でどこを重視するのかは、学校によって当然違います。受験生の知能や学力に重きをおいている小学校では、ペーパー試験の出来不出来が大きく合格に左右されます。
国立の筑波大学付属小学校では、抽選があるため「運試し」や「記念お受験」が多く、志望者も倍率も高いのですが、試験は難問ばかり。とくにペーパー試験は、過去に出された問題とは全く違う新しい問題が出されることが多いので一筋縄ではいかないようです。
カトリック系の男子校の暁星小学校は、学力が伸びる可能性をもった子どもを評価しているため、ペーパー試験の得点が合否に大きく影響を及ぼすと言われています。暁星小学校の1次試験はペーパー試験だけですが、大人も手こずるような難易度の高い新しい問題も出題されるため、自分の頭で考え、解答を見つけ出す対策を日ごろからしておかなければなりません。
系列の中学校がない進学校の国立学園小学校では、お受験の合否の判断はペーパー試験がすべてというシビアさです。そのため、お受験対策としては、ひたすらペーパーをする必要があります。
ペーパー試験の学校を志望するなら、一般的には幼稚園の年少からスタートして、年中で本腰を入れていくことが理想です。
「私の今までの経験から、試験の1年前からお受験塾に通い対策をはじめた場合、3校程度の小学校を併願していれば、そのどれかに受かる確率は8割あると思います。ただし、第1志望にどうしても合格したいなら、早い時期から徹底的に対策を講じる必要があります」(塾関係者)
「親のお受験」として捉えられる小学校お受験。合格するためには、計画を練り上げ、スケジュールを組み立て、それにそってお受験塾にいつから通ったらいいのかを決め、目標をひとつひとつクリアさせいく親の能力が問われているようです。