小学校お受験で出題される行動観察の基礎となる家庭教育について文科省がススメル内容を引き続きご紹介しましょう。
(3)愛されていると実感できるコミュニケーションを
人は愛され理解されたがっている存在です。理解されないときの不満がたまるとキレることもあります。突然子どもがキレたとき、本人も親も理由がよく見えず、怒ったり苦しんだりします。「日ごろから相手の話をじっくり聞く」「同じ目の高さで考える」「深い関心を払う」。といった姿勢を親が身につけることで、子どもは親に愛されている実感を得ることができます。子どもは愛されていると感じるとき、安定した気持ちで問題に立ち向かうことができます。そして不必要に攻撃的にならず、他者や問題を受け入れることができ、大きく成長できるのです。
(4)身体や行動に現れるサインを見逃さない
親のイライラした感情やスキンシップの不足、過保護・過干渉などは子どもの心の健康に影響を及ぼし、それは、しばしば身体的なサインになって現れます。腹痛・吐き気・下痢・食欲不振・めまい・頭痛・発熱といった症状や過食・不眠・指しゃぶり・爪かみといった行動までさまざまなサインがあります。サインに気づいたら、病気だと心配するだけでなく、心の問題が原因になっていないか考えましょう。「気のせいだ」「わがまま」「ズル休み」というような言葉で片づけず、様子をよく見、話をよく聞き、理解しようとする姿勢が大事です。また、かかりつけの医師にもよく相談してみましょう。子どもの身体や行動に現れるサインを見逃さないこと。それも家庭教育で気をつけなければならないことです。
(5)家族一緒の食事を大切にする
朝食をとらない子どもが増えています。また、過度の偏食や肥満などの問題も生じています。食生活は、身体の健康だけでなく、心の成長にも深くかかわっています。一緒に食べる楽しい食事は、親の愛情を自然に子どもに伝え、そこでの満足感・信頼感は子どもの心を明るく強いものに発達させます。一緒に食事をする曜日を決めるなどの工夫をして、できるだけ家族そろっての食事を習慣にしましょう。