小学校のお受験に向けて、数を教える家庭教育をそろそろスタートしなければと、思い始めているご家庭もあることでしょう。数は小学校の入学までに100まで数えられれば十分だという教育者もいますが、小学校のお受験を考えているご家庭では、そんな悠長なことでは志望校には到底合格できないのではないかとお考えでしょう。かといってヨチヨチ歩きの幼児に数の概念を教えても理解できるわけはありません。
話はちょっとそれますが、数字の「ゼロ」を発見したのはインド人ですが、数字に強いというお国柄や独自の理数教育が培われてきた結果、インドはいまや世界に名だたるIT大国に名乗りを上げ、ITで巨額の富を築いたお金持ちもゴロゴロ存在しているようです。
そうした現実に触れるにつれ「わが子も数に強い子どもに育てたい」と思ったりして。
数は人工的につくられた知的な世界なので、生活や遊びの中で意識的に数を教えるような場面をつくること。子どもと一緒にものを数えることを習慣づけていくこと。こうしたことが数に強い子どもを育み、しいては小学校のお受験で良い結果をもたらす土台づくりになるはずです。
家庭教育では「1+1」の足し算プリントをやらせる前に、生活や遊びの中で数に慣れさせる方が子どもは頭にすんなり入っていくようです。
階段を上がったり下がったりするときに、1段ずつ「いーち、にーい、さーん…」と声を出して親が数えると子どもは意味がわからなくともすぐに覚えて、一緒に「「いーち、にーい、さーん」というようになります。お風呂でバスタブに入っている時に「10まで数えたら出ていいよ」と話しておくと、「いーち、にーい、さーん…」と数えるようになります。
ご家族で果物やおかしを食べるときには「パパは3つ、ママは2つ、お姉ちゃんは2つ、あなたは2つ。全部で1つ、2つ、3つ、4つ…」と実際に数えていくと「1、2、3」は「数える名前らしい」ということが分かってきます。子どもは数を順番にいえるだけで数字の概念は理解していませんが、意識して、家庭教育の中で教えていくことで数という概念があること、十進法で数えることが分かってくるはずです。
数に興味のもてるように、さりげなく教えていくことが賢い家庭教育といえます。