幼稚園をお受験するご家庭は少数ですが3年保育を選択する場合には、早生まれならわずか2歳でのお受験となります。
「こんな小さな子にお受験はムリでしょう!」と身内に反対されたママは「大学の系列や附属の幼稚園なら、内部進学で小学校から大学までエスカレーター式に何事もなければ進めます。幼稚園から入れば、中学校や高校で厳しいお受験戦争に巻き込まれることもなく、余裕をもって習い事、スポーツ、語学の勉強、留学などに取り組め、時間をかけて自分の好きなことを見つけられるので、人生の選択肢が広がるはずです。子どもの将来を真剣に考えたら、それが親にできるベストな選択だと思うので、幼稚園のお受験を考えています」と説明したそうです。
内部進学で大学まで進める幼稚園は、小学校、中学校、高校という節目で、一般入試の受験生と肩を並べる必要がないため子どもへの負担が少ないなどのメリットがありますが、単独の難関幼稚園へのお受験はどうなのでしょうか。
都内の御三家のひとつである超難関幼稚園のお受験を目指しているママは「小学校は慶應幼稚舎や暁星小学校を志望しています。お受験をする難関幼稚園は、こうした名門の小学校に毎年たくさんの合格者を出しています。教育方針も明確で甘えさせることなく、一人の人格として尊重する厳しい教育を貫いています。例えば、給食の食べ残しは許されません。食べ残している子どもは、別の部屋で最後まで完食しなければ、他の子どもたちと一緒に遊んだり、勉強したりすることができません。親がついつい甘やかしてしまうことも厳しくしつけてくれます。生活習慣だけではなく、社会性や自立心の養成、プライドを持って賢く生きることが自然な形で身につくように指導も行っています。こうした教育への姿勢やお受験につながるカリキュラムが、慶應幼稚舎や暁星小学校のお受験に反映されて、名門小学校に強い難関幼稚園として広く認知されています。この幼稚園に入園できれば、慶應幼稚舎や暁星小学校などの難関小学校への合格も実現可能なのではないか。そう思って、お受験をすることにしています」
大学までのエスカレーター式の幼稚園、単独の幼稚園、そのどちらも難関なのですが、かわいいお子さんのために、これが最善の道だと考えて、あえて難関幼稚園のお受験に挑む保護者の親心が垣間見られるお受験事情です。