東京の公立小学校のレベルは下がっている?そんな声を最近よく耳にします。特に気になるのは、いじめや学級崩壊がいたるところで起きているということです。
2018年度、文部科学省が行った国立、私立、公立のすべてを対象とした調査によると、いじめ認知件数は『小学校４２万５８４４件（前年度３１万７１２１件）』『中学校９万７７０４件（同８万４２４件）』『高校１万７７０９件（同１万４７８９件）』。小・中・高すべてにわたっていじめの認知件数が増えています。とくに驚かされるのは、小学校で前年より３割以上も増加していることです。心身に大きな被害を受けるなどの「重大事態」も６０２件で、過去最多となっています。こうした数字がでるといじめや学級崩壊が心配になりますよね。数字の傾向について文科省では、「以前は悪ふざけの範囲内と考えられていたものでも積極的にいじめと認知し、早期に対応している結果」と前向きにとらえ、「学校現場が荒れているわけではない」と分析していますが…。
◇いじめの認知（発生）件数の推移◇
『文部科学省資料より抜粋』
ここで、「いじめがある」と回答した学校の内訳をみてみましょう。「いじめがある」の比率では、国立小学校が93.1%、公立小学校が86.2%ですが、お受験を経て入学する私立小学校では51.1%。また、「いじめがない」のは、国立小学校6.9%、公立小学校12.6%に対して、私立小学校は47.2%。私立小学校でもいじめがまったくないわけではないのですが、国立小学校、公立小学校に比較するとその割合が低いという結果が出ています。
この数字を見る限り、やっぱりなんとしてもお受験をさせて、私立小学校に通わせたくなりませんか。
◇いじめの認知学校数・件数◇
| 区分 | 学校総数:A (校) | 認知した学校数:B(校) | 比率: B/A×100(%) | 認知件数:C(件) | 1校あたりの認知件数:C/A(件) | 認知していない学校数😀 | 比率: D/C×100(%) |
| 国立 | 72 | 67 | 93.1 | 3,499 | 48.6 | 5 | 6.9 |
| 公立 | 19,671 | 16,960 | 86.2 | 421,116 | 21.4 | 2,471 | 12.6 |
| 私立 | 231 | 118 | 51.1 | 1,229 | 5.3 | 109 | 47.2 |
| 計 | 19,974 | 17,145 | 85.8 | 425.844 | 21.3 | 2.585 | 12.9 |