文科省がススメル家庭教育は、小学校のお受験を目指すご家庭だけではなく、これから子育てをしようとするご家庭にもぜひ目を通していただきたい家庭教育の手引きです。今回は「完璧主義にとらわれない」「子どもの夢を見守る」「子どもの個性を大切にする」ことを家庭教育の一貫として示したものです。
(12)肩の力を抜いて子育てを
親が完璧主義にとらわれて自分や子どもに完全を期待すると、小さな失敗やミスにも過敏になり、イライラやストレスがたまります。それがエスカレートして育児不安や幼児虐待にもつながりかねません。子どもは親の思い通りに動かなくて当たり前です。大事なところはきっちり押さえても、小さなことまではこだわらず、多少のことには動じない余裕をもつことが大切です。子どもにとっても、完璧を目指す子育てより、肩の力を抜いた子育ての方が、のびのび育っていけるはずです。
(13)子どもの夢や希望に耳を傾け励ます
今の子どもは冷めていて、将来の夢や希望ももたず、難しい目標はチャレンジする前にあきらめてしまうと言われています。しかし、子どもは子どもなりに夢や希望をもっています。どんなに小さく、どんなにヘンに思えるものでも、その夢や希望に耳を傾けましょう。
また、自分の経験や、長い間にわたって苦労して夢を実現した人々の生き方などを折にふれて話しましょう。そして人生の目標は汗を流し、失敗を重ねながら達成していくものだと、励まし、あたたかく見守っていきましょう。
(14)過保護や過干渉はやめる
子どもの歩く先の障害物をすべて先回りしてどけていく過保護。子どもの一挙一動について指示をしていく過干渉。こうしたことを親がやっているようでは、子どもはいつまでたってもひとりで歩けるようにはなりません。またチャレンジするチャンスや失敗から学ぶチャンス、遊びやいろいろな体験をするチャンスも奪ってしまいます。親は、他の子どもと比べたり、自分の望みやペースを押しつけたりしがちですが、子どもは一人一人みんな違います。その子の個性を認め、ありのままに愛したいものです。