小学校のお受験ではペーパー試験のほかに行動観察があることはすでに書きました。また、パパやママにやってほしい家庭教育のごく一部についても紹介しました。では行動観察の評価につながる家庭教育では、どのようなことに気をつけたらいいのでしょう。
「子は親の鏡」「子を見れば親が分かる」という言い回しがありますが、前者は親の考え方や言動が、そのまま、鏡のように子どもに映しだされる、ということ。後者は子どもが考えることや行動は「親が何を大切にし、どのような生活をしているか」が、そのまま、子供に影響を与えて、その結果「子と親は似る」という意味で使われています。
子どもが母の胎内から生まれ、最初にコミュニケーションを取る相手は母親であり、お子さんと一番長く接するのも母親です。ですから、母親の言動や振る舞いがそのままお子さんに反映されるといっても過言ではありません。
余談ですが、お子さんが初めて言葉を発する時期は早くて6カ月目から、遅くても2才頃ですが、はじめて話す言葉は「ママ」。全体の6割近くを占めています。ちなみに「パパ」は8位。ベスト20位を見ると「お母さん」は12位、「お父さん」は13位。「ママ」「パパ」に比べて言いにくいため、この順位になっていると思われますが、どちらにしても子どもにとって親は、最も身近な存在であり、影響も受けやすいということです。(NTTコミュニケーション科学基礎研究所の発表から)
そこで気をつけてほしいことのひとつが「挨拶」です。親がいつも周りの人にきちんと気持ちの良い「挨拶」をしていると、子どもも親を見習って「おはようございます」「こんにちは」「ありがとう」「ごめんなさい」「ただいま」。親が毎日丁寧な「挨拶」を心がけていると子どもも自然に「挨拶」が身についてくるはずです。
また、一緒に歩いていて他人に道を聞かれたとしましょう。親が知らない人に親切に道を教えているのを見ていると、子どもは誇らしい気持ちと、他人に親切にすることが大切だということを学んでいきます。日々のこうした積み重ねがお受験にも良い結果をもたらすはずです。
「子は親の鏡」ということを忘れずに家庭教育に力を入れていきましょう。